『スマブラSP』にて、毎年開催される大型国際大会「Let's Make Big Moves」のホストが来年度大会でのスティーブ使用禁止を発表しました。今回は事前に行われたアンケート調査を反映してのものとなります。スティーブの禁止についてはもう1年半近く『スマブラ』コミュニティが真っ二つに割れて議論している問題となっており、今回大きめの大会が禁止に踏み切ったということで他大会の今後の動きにも注目が集まります。
大会主催の代表となるMax KetchumはX（旧Twitter）にて今回の判断に至った経緯を説明。事前に行われたアンケート調査では、「本大会に参加するか」（はい/いいえ/もしかしたら)と「スティーブの禁止を支持するか」（はい/いいえ)の2つを集計。結果、全体で見れば禁止を支持するのが57%。「参加する」と回答した人に絞れば69%となり、過半数が禁止を支持するのを受けて今回実際に禁止に踏み切ったとしています。
スティーブの禁止については主に欧米圏では1年以上前から活発に議論されており、PMLGと呼ばれる大きなバグ技が発見された時は特に話題となりました。英語圏ではスティーブの禁止を欲する風潮が強めであり、スティーブの存在はコミュニティやシーンにとって有害で、プレイヤーや観戦者どちらの体験も損ねている、このまま放置すると緩やかにシーンは死を迎える、といった主張が多くなっています。とはいえ競技シーンから1キャラをまるまる禁止にするというのは非常に大工事であり、特に国際的に足並み揃えて一斉に禁止するというのはあまり現実的ではありません。そのためたびたび議論には上がりつつも、ローカルなシーン以外ではほとんど禁止にされることはなかったのが現状でした。
今回いわゆるメジャー大会に位置するLMBMが禁止に踏み切ったことで、「実際に大きな大会がスティーブを禁止した場合はどうするべきなのか」に議論が移っています。特に現状世界一のプレイヤーであるあcola選手がスティーブ使いである以上、ランキングの扱いについてはかなり難しい問題となります。日本でもスティーブ禁止の議論自体はありますが、自国で最強の選手がスティーブプレイヤーなこともあり、最近はどちらかというと許容の方向に進んでいるように思われます。仮に欧米圏と日本の大会が完全に違うルールセットとなった場合、国際的なプレイヤーランキングを正確に集計することは困難となるでしょう。
同じ議論を繰り返しつつも実際に大きな動きとなることはなかった印象のあるスティーブ禁止論争ですが、今回の件を経て大きな動きが始まるのかもしれません。トーナメントオーガナイザーやトッププレイヤー、そしてコミュニティ全体が今後どのように動いていくのか、引き続き注目が集まります。
©Nintendo.
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